一度きりの「いま」。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 主人公は新米タクシードライバー(43歳)。 あるきっかけで銀行を辞めてしまった。 転職もなかなか上手くいかない。 そして、毎日のように繰り返す。 「あのときこうしていれば」 「もう一度人生をやり直すことができたら」 私自身は自他共に認めるポジティブ娘で、 「今までの選択で、結果的に誤ったことは一度もない」と 本気で思っているような人間なので、 いちいち後向きな主人公にはイライラさせられました。 でも、これが多くの日本人サラリーマンの姿なのかな。 日本のぎゅうぎゅうの通勤電車を思い出してそう思う。 『ストレス社会』『閉塞感』『自殺大国』なんていう、 現代の日本を表す言葉があるように。 だからこそ、私はポジティブなパワーを届けたい。 失ったものではなく、得たものを数えてほしい。 空想の中だけでなく、「いま」ある幸せを見つめてほしい。 後悔する時間でなく、未来に期待する時間を増やしてほしい。 少しずつ主人公は、「いま」を見つめるようになる。 そのスピードがもどかしいけれども、やっぱり応援してしまう。 同じタイプの「中年男の人生リセット願望小説」では、 重松清の『流星ワゴン』が秀作です。 道はしばらくの間まっすぐ。物足りなさを感じてしまうほどの一本道だ。 ![]() PR 舞台は寛政二(一七九〇)年の江戸深川。 ひたむきに商いに励む寿司職人と、 自らの務めと正義の間で揺れる武家。 住む世界は異なるけれども、 ふたりには己の仕事に対する熱い心意気があった。 自分の仕事に命を燃やす男たちの生き様を通して、 マネーゲームに踊らされている今の時代には霞んでしまった、 「商いのこころ」を垣間見ることができました。 今の日本を知るためには、日本にいるだけでは足りないし、 現代を分析するだけでも足りない。 漢字の多さと読みづらさで避けていた時代物ですが、 これをきっかけに少しずつ開拓していきたいと思います。 清々しい義理人情をもっと体感したい。 目を開いたあとは、秋之助の両目をしっかりと捉えて、おのれの考えを口にした。(中略) ![]() 渡タイ前の上司との会話。 「帰ってきたら営業やな」 「!?(泣)」 入社して3年間ずっと内勤だった私。 いつから営業という仕事に対して、 拒否反応が出るようになってしまったんだろう。 就職活動中はどこの会社へも「営業がやりたい」と言い続けていたのに。 周りに営業を活き活きとやっている人が少ないから? むしろ様々な理由から営業職を離れていった人の方が多いから? また精神的にやられるのが怖いから? そんなもやもやとした不安を少しでも晴らしたくて手に取った1冊。 住友生命の第一線で活躍されたという著者(ミラノ駐在歴あり)。 現場で培った実践的な営業のノウハウ本なのですが、 72話の短編集のようになっていてところどころ涙ぐんでしまった。 会社の仲間、顧客、そして営業職への愛がすごく感じられるから。 私のお気に入りは以下の話です。 第五話 愚者に美妻―――チャレンジすることの大切さ 仕事の相談をしているときに先輩からいただいた言葉。 「営業は向いてるか向いてないかじゃなく、やれるかやれないか」 最近やっと気づき始めていた、 “目の前のことを一生懸命やる”という大原則を 心の弱さに甘えて忘れてしまうところでした。 まだやってもいないのに。 やれるかやれないかだったら、私はやれる! 自分の夢への道中に絶対に出くわす仕事だし、 次のステップとして自分に必要な試練だとわかってるんだから、 いただける機会は無駄にしちゃいけない。 そうやって心を奮い立たせて、 先日上司には改めて営業への異動希望を伝えました。 自分からやるかやらされるかでは全く違うので。 まぁ、実際にどうなるかは帰国後のお楽しみです☆ 種を蒔き、水をやって、十分育ってきてから刈り取る。この刈り取りのタイミングの計り方も感覚を磨いていって欲しいと思います。お客様とのコミュニケーションにより先方の状況を十分に把握し、相手の立場に立ったふだんからの営業姿勢がこのあたりの「勘」を養ってくれるものと思います。 ![]() 久しぶりの荻原浩作品。 いくつかの“ジェントル・ゴースト・ストーリー”を含む、 全9編からなる短編集です。 心温まるものから鳥肌が立つようなものまで、温度は様々。 『お母さまのロシアのスープ』『殺意のレシピ』『木下闇』が とても印象に残っています。 今までこういうジャンルは避けていたけど、 読んでみたらミステリーの要素もあって、 予想以上に楽しめました。 積極的には開拓しにくい分野なので、 おすすめがあったら教えてください。 “優霊”の視点を学びます。 死んで初めて知った。春には土からいい匂いがすること。桜が散るとき耳をすませば、かすかな音が聞こえること。五月の雲が洗い立てのシーツみたいに真っ白なこと。海に近いこの街の夏の風は少し塩辛いこと。美雪は少し痩せたけれど、眉を「ハ」の字にする寝顔は、五年前シュラフから首だけ出して眠っていた時とちっとも変わっていないこと。ちょっと遅すぎたけれど。 ![]() 突然ガンの宣告を受けた31歳のライター。余命2年。 ガン闘病を日常生活の中で捉え、 じめじめした感情をあえてそぎ落とした闘病記。 「助かりたい」「死にたくない」という思いがないわけがない。 ただこの闘病記の中ではそういった言葉が出てこない。 だからこそ“日常”としてのガン闘病がとてもリアル。 最期まで自分らしく生きるというのはきっとこういうことなんだ。 そしてそれは決して簡単なことではない。 作者の芯の強さ、ぶれない軸を心から尊敬します。 「忙しい」も「金がない」も明確な基準がない以上、あくまで気分的なもの。 立ち食い寿司を一人で食べてるような、自由な女の子が好き。 きっとこんなくだりは他の闘病記にはないだろう。 続編も文庫になったら読みたい。 正直、悲惨さで言えば医学の進んでいない昔の方が悲惨に決まっているし(今じゃ白血病じゃ死なない)、病状の悲惨さで競ってもオレには勝ち目は無いと思うんだよね。もっと、悲惨な人なんていくらでもいるでしょ。今更同じことをやってもしようがない。オレがやるなら他の人が見ていないところをオルタナティブな視点で切り取って、「闘病記」と呼べるかどうかもわからないシロモノを生み出すこと。 ![]() |
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プロフィール
HN:
ayumi
性別:
女性
職業:
国際物流業⇒食品メーカー
趣味:
読書、野球、トラ、ぷよ
自己紹介:
社会人7年目。海外駐在員を目指し、2009年4月から半年間はタイで働いてました。
2010年12月に外資系食品メーカーへ転職。まずは岡山で働くことになりました。 将来の夢は、自分の言葉と「食」を通して、世界の1人でも多くの人に前向きで幸せなエネルギーを届けること! いつまでも魂を輝かせておけるよう、好奇心と向上心と「いま」を大切にして生きています。
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