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一度きりの「いま」。
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ある人に薦めてもらった本です。
この作者の本は初めて読みました。

描かれていたのは、大人の夏休み。
大人たちの日常と、ちょっとした非日常。
登場人物の誰にも似ていないけど、
作中の時間の流れ方にすごく共感できました。

妻と夫。姑と婿。義理の友達同士。
こんな大人たちの距離感もちょうどよく描かれています。


 朝食が美味しいということは、それだけで人生の半分は成功なのだ。
 そのことは僕が結婚して初めて気付いた、完璧で揺るぎない真実だった。ここにも一人、それを実践する男がいる。
 狼のオスはある日突然、群れを出ていく。群れはそれを受け入れる。自然に受け入れる。全幅の信頼と愛情に基づいてのみ、その自然さがある。
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社会人5年目、恋人は三ヶ月前に出て行った。親しい友人もいない。
そんな折、行方知れずだった弟が現れ一緒に住むことになる。
弟は、起伏のない姉の毎日を日記につけていく。

この人の作品は、芥川賞受賞作『ひとり日和』に続いて2作目。
前作よりは“やさしい”けど、やっぱりどこかひんやりしている。
でも私にはこの温度がちょうどいい。

私にも弟がいるので、この姉弟の距離感はわかる気がした。
短い言葉のやり取りで通じる会話も。
一緒にいると感じるちょっとしたわずらわしさも。

弟が現れる前と後で、本当に「わたしは何も変わっていない」のかな。
緑君との出会いや、初めて出席する会社の忘年会は?
人生は、変わるものでもあるし変えるものでもあると思った。


これから起こるかもしれないいろいろのことについて、どれだけ考えをめぐらせても起こるべきことは起こるし、起こらないことは起こらない。その場その場でどうにかなるものだ、きっと。それに、うまくいかなかったっていい。一人の人間とちゃんとした関係ができるなら、他ができなくたっていいし、緑君みたいに、それ以上の興味を持つ必要なんて、どこにもないのかもしれない。



人に本をお薦めしてもらうのが好きです。
自分の力だけでは成しえない新しい出会いがあるし、
なんとなくその人がどういう人かわかる気がするから。
これもある人からお薦めしていただいた作家の本です。

主人公は、警察庁長官官房の警察官僚。
原理原則を重視する、唐変木な、正論の人。
東大以外は大学ではなく、家庭を守るのが妻の仕事で、
国家公務員は命をかけて国を守る使命があると本気で考えている。

ストーリーにもうちょっと波があっても良かったなと思うけど、
“変人”な主人公が良いからまぁいっか☆
どんなに変わっていても、
その人なりの筋を通した考え方を持っている人にとても惹かれます。

続編の『果断』も気になるし、これからもっと開拓していきたい作家です。


 竜崎は、本当にそう思っていた。彼にはエリート意識がある。エリートには特権とともに当然大きな義務もつきまとう。本気でそう考えているのだが、それがなかなかまわりに理解されない。


仕事をし続ける女、には、どうしても“負け犬”といったマイナスイメージがつきまとう。
その女が仕事が出来て、未婚であって、30代後半にさしかかっている場合は特に。
社会で活躍する女性が増えてきた今日でも、この状況はさして変わったとは言えない。


主人公は、37歳、未婚、大手総合音楽企業の企画部係長。
仕事は出来る、収入もある、でも社内での評判はいまいち(というか悪い)。
そんな主人公の、悪意や嫉妬が渦巻く社内での闘いの物語。

ここに描かれている女性たちの働き方生き方が、
自分の理想に当てはまるということは決してなかった。
けど、主人公の仕事に対する責任感やプライドが尊敬できた。
すごくかっこいい。


そもそも理想というものは、
サンプルは多いに越したことはないけれど、
オリジナルは自分の心と体でつくりあげるものだ。

すべてをここに書くことはしないけど、
私は、かわいくて、かっこよくて、きれいな女になりたいなーと思う。
仕事(その他もろもろ)を続けながら。

それがいつか誰かのサンプルになり得たら、
何かしらの道をつくれたら、
私も生まれてはじめての嬉し泣きが出来るかもしれない。


 負けられないんだ。あたしは写真を箱に戻した。今、ここで引き下がることは出来ないんだ。八幡が言っていたことがある。あたしが上を目指してもがき苦しむことで、細く頼り無いものであってもそこに道ができる。その道をのぼってくるたくさんの、来年のあたし、五年後のあたし、十年度のあたし、未来の、あたし。あたしの予備軍の為に、ここで立ち止まるわけにはいかない。



『レインレイン・ボウ』が良かったので、
他の作品もと思って選びました。

親の夜逃げのため、
ひとり佐々良の町を訪れた中学生の主人公。
そこで“魔女”と呼ばれる遠い親戚と住むことになる。

この主人公が結構なひねくれ者なんです。
でも元ひねくれ者(え、今も?)として、
その気持ちが痛いほどわかってしまった。
喜怒哀楽を素直に表現できない、
子供から大人へと進んでいく道中の女の子の気持ちが。

人のありがたみというのは、
本当のひとりを知っている人間にこそ、
わかるものなのかもしれない。
ひとりでいざるを得ない人からすれば、
傲慢な考え方かもしれないけど。

だから私はこれからもひとりでいる力をつけたいと思うし、
それと同じくらい好きな人たちには甘えたいと思います☆


「あんたは何でも、はっきり説明されなけりゃ気が済まない性分みたいだね。だけどね、世の中きちんと言葉にできることばっかりじゃないんだよ。目に見えないもの、触れないもの、説明しようにないものってのは、実際にあるんだ。それを無理矢理言葉にしてみたところで、物事の本質とずれてしまうのが関の山さ。自分自身の気持ちだって、言葉にした途端、何か別のものに変わっちまう。言葉なんて、無力なもんさね。」
 今年、私が高校に進学できなかったのは、両親のせいだ。あまりにも浅はかで、無計画で子供じみたお父さんとお母さんのせい。
 だけど、来年も進学できないとしたら、それはもう、誰のせいでもなく私自身の責任なのだ。
 私に、やる気がなかったせい。努力が足りなかったせい。一瞬にして、そういうことになってしまっていた。


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プロフィール
HN:
ayumi
性別:
女性
職業:
国際物流業⇒食品メーカー
趣味:
読書、野球、トラ、ぷよ
自己紹介:
社会人7年目。海外駐在員を目指し、2009年4月から半年間はタイで働いてました。

2010年12月に外資系食品メーカーへ転職。まずは岡山で働くことになりました。

将来の夢は、自分の言葉と「食」を通して、世界の1人でも多くの人に前向きで幸せなエネルギーを届けること!

いつまでも魂を輝かせておけるよう、好奇心と向上心と「いま」を大切にして生きています。
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