忍者ブログ
一度きりの「いま」。
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。




「性」を描いた作品は数多くあるけれど、
それが作品としてどっちに転ぶかは、
その作者の力量による。

「女による女のためのR-18文学賞」を受賞した一作目、
『ミクマリ』を読んだだけではわからなかった。
あぁ、そっち側かぁ、と残念に思ってしまったくらい。

しかし続編の『世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸』を読んで、
ぱっと視界が開けたようにこの作品の良さがわかり、
『2035年のオーガズム』『セイタカアワダチソウの空』『花粉・受粉』
と一気に読み切ってしまった。

やはり物事は一方から眺めていてはつまらないしわからない。
季節がめぐるようにすべての人に訪れる喜びと悲しみ、
成功と失敗、挑戦と挫折、希望と絶望、光と陰。
でも、幸せか不幸せかは、自分で決めることでしょう?(2011.06.08)


 本当に伝えたいことはいつだってほんの少しで、しかも、大声でなくても、言葉でなくても伝わるのだ、と気付いたのは、つい最近のことだ。もっと早く気付いて、それを夫婦関係にも活用できればよかったのだけれど。

 リウ先生が白い歯を見せて笑い、すっと息を吸うと、まるで呪文を唱えるように言った。悪い出来事もなかなか手放せないのならずっと抱えていればいいんですそうすれば、
「オセロの駒がひっくり返るように反転するときがきますよ。いつかね。あなたの息子さんが抱えているものも」リウ先生が指をぱちんと鳴らした。
「これくらいの出来事だと思いなさい。花粉を抱えたミツバチが花に触れたくらいの」


           人気ブログランキングへ次回作にも期待☆
PR



死んだあなたに、「とりつくしま係」が問いかける。
この世に未練はありませんか。
あるなら、なにかモノになって戻ることができますよ、と。

母は息子のロージンバックに、
娘は母の補聴器に、
夫は妻の日記になることを選んだ。

全10篇の短篇集。
どれも切り口や設定が違って面白い。
そしてどれもやはり、せつない。

歌人というだけあって、
言葉の選び方に無駄がないというか、
流れるようにうつくしいです。

書道の先生の扇子になった『白檀』と、
憧れの先輩の彼女のリップクリームになった『くちびる』
がお気に入りです。(2011.06.03)


「一緒に暮らしているのに、離れていたときの気持ちがここにあるのって、うれしいけど、照れくさいね」
 希美子はそう言いながら、手紙を収めた箱に、結婚祝いのプレゼントについていた赤いリボンを結んだ。それ以来、そのリボンをほどいたことはない。少なくとも、僕が生きていた間は。


           人気ブログランキングへあなたなら何を選びますか?



東京・神谷町にある、大正期に建築された洋館に暮らす柳島家。
ロシア人である祖母の存在、子供を学校にやらない教育方針、
叔父や叔母まで同居する環境、
さらには四人の子供たちのうち二人が父か母の違う子供という事情が、
彼らを周囲から浮いた存在にしていた。

家族のそれぞれの体験を、視点も時間も飛ばして、自由につなぎ合わせて書いてゆく。そのときに見えてくるものを見たかったし、見せたかった。家族といっても、一人ずつ、ですから。(帯より)


計られたとしか思えないタイミングで、
私も自分の家族にまつわる"秘密"を知ってしまった。
これらの「風変わりな家族」の中から見えてきたもの―――。

それは、絆、としか呼べないものだった。

外から見れば切れかけていたり、
あるいは変に絡まっているように思えても、
外側からは決して見えない結び目があったりする。

そして一本一本の紐には確かな意志があり、
固有の色があり、物語がある。
これらの結び目の固まりが家族、なんだと思う。

紐の意志のあるなしに関わらず、
必ずどこかに結び目は存在し、
また、新たな結び目が出来る可能性を帯びている。(2011.05.21)


 この十数年間で、私は幾つかのことを学んだ。そのうちの一つは、世のなかは本のなかに似ているということで、この発見は私にとって、まさに人生がひっくり返るほどの大事件だった。かつて、私は本のなかならば安心だけれど、本の外は不安だと思っていた。本のなかのことならば理解できるけれど、本の外のことは理解できない、と。でも、本の外というのは本のなかにそっくりなのだ。いろんな人がいて、いろんな事情がある。いろんな時代があり、いろんな場所があって、いろんなことが次々に起こる。人は愛し、人は憎む。人は出会い、人は別れる。世のなかが本のなかと似ているとわかってから、私はとても自由になった。


           人気ブログランキングへ新たな結び目を大切にします☆



母が亡くなった。
気を落とす父のもとに、日焼けをした金髪の女の子が現れる。
生前の母に頼まれ、四十九日の間家事を請け負うという。
そこであるレシピの存在が明らかになる。

書評的なことを言うと、
アイデアはいい、伝えたいこともわかる、キャラも立ってる、
でもそれぞれが少しずつ脱線していてまとまりに欠ける。
内容は面白いからそれがもったいないなぁと思いました。

ところで『眠れぬ真珠』に続き、
また"亜由美"がみっともない女として登場してるんですが!
自信なくしちゃうんでやめてください(笑)
(2011.04.30)


 失って初めて気が付いた。
 望んだ花はなくとも、別の美しい花がいつも咲いていたことに。
 差し出された愛情を当たり前のように受け取り、ないがしろにしていたことに。
 怒りより強く後悔ばかりがわきあがり、思いはつのる。
 この思いが消えるまで同じ空の下で暮らしていたい。
  

「体調に波があって動けない日があるんです。引退してしばらくは、動けない自分が情けなくて仕方がなかった。でもやり方によっては、私もまだ誰かのテイクオフ・ボードになれるようなんです。生きている、生活をする。気にかけることがあり、気にかけてくれる人がいる。それだけで人はだれかを飛ばし、飛ばしてもらい、一緒に前に進んでいる気がします。それは無数の匿名のテイクオフ・ボード、お互いさまだから……」
「忘れられてもいいと?」
 何も言わずに、聡美が微笑んだ。


           人気ブログランキングへ当たり前のような日常に咲く美しい花☆



ひさびさのパウロ・コエーリョ。
『アルケミスト』『ベロニカは死ぬことにした』に続き三冊目。
この人の本は読破することに決めています。

スペインの小さな田舎町で生まれ育った29歳の女性ピラールは、
12年ぶりに再会した幼なじみの男性から愛を告白される。
病を癒す力をもつ彼は、彼女に一緒に来てほしいという。

女性性エネルギー、そして、愛の癒し。
彼との旅を通して、彼女は目覚めていく。
プロポーズの言葉が、特別な意味をもって私の心に響きました。
(2011.04.21)


 人間の常識なんて、神の目を通してみればそれこそ凶器そのものだということを、忘れないで下さい。しかし、もし私たちが魂の中に住んでいる子どもの声に耳を傾ければ、私たちの目は輝き始めます。その子どもとのつながりを保っていれば、私たちは人生とのつながりを失うことはありません。

「あの井戸のおかげで、たくさんの人々が、希望と愛と問題を抱えてここへやってくるようになったのです。ある人が勇敢にも水を探し求め、水を発見した。そして人々がその流れのまわりに集ってきました。私たちが、勇気をもって愛を探し求めれば、愛は自ら姿を現し、私たちはもっとたくさんの愛を自分に引き寄せることになるんだと思います。もし誰か一人に真剣に愛されるなら、誰からも愛されるのです。でも孤独な人は、ますます孤独になってしまうものよ。人生って奇妙なものね」

「そう。世界は今、多くの人々が同じ言葉を受け取り始める時代になっているのです。それらの言葉は、『あなたの夢に従いなさい。神へと導く道を行きなさい。あなたの奇跡を行いなさい。癒しなさい。天使の声に耳をすませなさい。自分自身を変えなさい。戦士になり、良き戦いを戦って幸せになりなさい。危険を冒しなさい』というものです」


           人気ブログランキングへ魂の声にそっと耳を傾けて(v_v)


忍者ブログ [PR]
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
最新CM
無題(返信済)
(07/03)
無題(返信済)
(05/14)
無題(返信済)
(05/08)
無題(返信済)
(04/07)
無題(返信済)
(03/27)
最新TB
プロフィール
HN:
ayumi
性別:
女性
職業:
国際物流業⇒食品メーカー
趣味:
読書、野球、トラ、ぷよ
自己紹介:
社会人7年目。海外駐在員を目指し、2009年4月から半年間はタイで働いてました。

2010年12月に外資系食品メーカーへ転職。まずは岡山で働くことになりました。

将来の夢は、自分の言葉と「食」を通して、世界の1人でも多くの人に前向きで幸せなエネルギーを届けること!

いつまでも魂を輝かせておけるよう、好奇心と向上心と「いま」を大切にして生きています。
バーコード
ブログ内検索
最古記事
アクセス解析