家族のかたち

平安寿子という作家は前から気になってた。
どの作品から読もうか考えていたら、帯に、

「この作品が私の代表作になる予感がします」
「『本の雑誌』おすすめ文庫王国　第１位」

の文字が見えたので、この本を選びました。


自分の好きなように生きる４人。
傍目には崩壊しているように見える家族。

ここに描かれている家族は私の理想とする絆を持ってはいないけど、
こういう家族もありだなぁと思いました。
家は“帰る場所”だから。

全体を流れるさばさば感が妙に心地いい。
他の作品も是非読んでみようと思いました。

「知らなくてもいいよ。みんな、誰かに育てられて大きくなるんだから。でも、育つのは自然の力だよ。誰が誰に何をしたとか、そんなの関係ない。人間はほっといても育つように生まれついてるんだから。自分で大きくなって、自分でやってくの。ああ、そうか。ママがあんたに言ったのも、そういうことだよね。キラキラはこれから家に帰って、ムカつくことがあってもぶち切れずに、自分で考えて自分の得になるようにやるんだもんね」